ドルコスト平均法をわかりやすく解説!失敗しないコツ・はじめ方など

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金融

ドルコスト平均法は長期投資の勝ちパターンとして知られ、初心者でも大きく失敗することが少ない投資方法です。

しかし投資に興味を持ち始めたばかりで、ドルコスト平均法についての知識や投資の始め方、失敗しないコツなど、わからない方も多いのではないでしょうか。

この記事ではドルコスト平均法についてわかりやすく説明し、失敗しないコツやメリット・デメリットなども解説します。

今の暮らしを大切にしながら、将来にそなえて資産を増やしたい方はぜひ参考にしてください。

ドルコスト平均法とは

ドルコスト平均法は一定期間ごと、たとえば毎月ごとに定額を積み立てる投資法で、長期的な運用を前提とします。

毎回一定金額分を買うことで、高値のときは買う数が減り、安値のときは買う数が増えるため、結果的に購入金額が平均化される仕組みです。

そのため、同じ数を買い続け、毎回購入額の変わる定量購入法よりも、ドルコスト平均法のほうが長期的には、安く購入できます。

ドルコスト平均法と投資信託(ファンド)

投資の世界では、「絶対に儲かる」とはいいきれません。しかし、ドルコスト平均法でインデックスファンドに積み立てていくことは、失敗しにくく手堅い方法といえます。

ここでは、投資信託やインデックスファンドについて説明します。

投資信託(ファンド)とは

投資信託(ファンド)とは、投資家たちから集めたお金を1つの大きな資金にまとめ、専門家に運用をまかせる投資商品のことです。日本の株式だけに投資するファンドや先進国の株式に投資するファンドなど、数多くの種類があります。

少額から運用でき、投資先が分散されるため、1つの会社の株式を買うのと比べてリスクヘッジできます。

ただし、運用手数料が発生することと、元本保証の金融商品ではないことに注意が必要です。

インデックス(指数)ファンド

投資信託の種類には、インデックス(指数)ファンドとアクティブファンドがあります。

  • インデックスファンド……指数と同じ値動きを目指す投資信託
  • アクティブファンド……指数に勝つことを目指す投資信託

指数(インデックス)とは、「株式の取引所」や「特定の銘柄群」の値動きを表す数値のことです。つまり、インデックスファンドは、TOPIX(東証株価指数)やダウ平均のような「指数」と同じ値動きを目指します。

一方、アクティブファンドとは、指数に勝とうとする投資信託です。

どちらも専門家が運用します。一見、指数に勝とうとするアクティブファンドが、より多くの利益を上げそうです。しかし、インデックスファンドよりもよい成績をおさめられるアクティブファンドは、10~30%程度しかないことが多くの研究結果から判明しています。

多くのアクティブファンドよりもよい運用成績をおさめるのが、インデックスファンドです。なお、インデックスファンドに投資することをインデックス投資といいます。

ドルコスト平均法とつみたてNISA

ドルコスト平均法で投資する際には、つみたてNISAを活用しましょう。

つみたてNISAは、金融庁が長期投資に向くよう厳選したファンドを、少しずつ長期にわたって積立てていく制度です。このため、つみたてNISAでは、「時間の分散」と「複利効果」というドルコスト平均法のメリットが期待できます。

なお、つみたてNISAは2023年末で終了し、2024年からは新NISAがそれを引き継ぐかたちでスタートします。

新NISAは、非課税期間の永久化や、投資可能額が最大で1,800万円の増額になるなど、老後の備えとしての資産運用がさらに便利になる制度です。

長期投資は1日でも早く開始したほうがよいので、興味のある方は2023年中につみたてNISAを利用することをおすすめします。

複利効果をシミュレーション!

複利効果とは、長期投資において資産が効率よく増えていく仕組みです。

ここでは、複利効果の説明と資産の増え方のシミュレーションします。

複利効果とは

複利効果とは、投資の運用で得た利益を再投資することにより、小さな雪の玉が転がりながらだんだん大きくなっていくように、利益が利益を増やして資産がふくらんでいく効果です。時間はかかりますが、手堅い運用方法です。

単利と複利の違い

  • 単利……元本のみ利息がつく
  • 複利……元本と運用益の合計に利息がつく

ドルコスト平均法の運用で大切なポイントは、長期的に複利で資産を増やすことです。複利は元本と運用益の合計に利息がつくので、元本のみに利息がつく単利と比べた場合、長期運用すればするほど得られる利息に大きな差が生まれます。

単利と複利でシミュレーション

複利効果によって資産が増えるイメージを、単利と複利のシミュレーションでお伝えします。

・単利の計算方法
投資金額×((利回り(%)÷100)×投資期間+1)

・複利の計算方法
投資金額×((利回り(%)÷100)+1)×投資期間

・複利・単利どちらとも投資金額を200万円・利回り5%と仮定

複利のケースでは10年で利息が125万円になります。
さらに20年目では利息が330万円、30年目では利息が664万円に増えます。

単利のケースでは10年で利息が100万円、20年で利息が200万円、30年では利息が300万円です。

単利と比べると複利の利息のほうが増えるスピードは速いです。10年では25万円、20年では130万円、30年では334万円もの差が出ます。

長期にわたる運用をすればするほど、複利のほうが単利よりも収益が増える仕組みです。

ドルコスト平均法の始め方

ノーロード(購入時手数料が無料のこと)で、信託報酬が低く抑えられている投資信託が豊富に揃うオンライン証券会社を例にあげて説明します。

  1. オンライン証券会社でつみたてNISA口座を開設する
  2. インデックスファンドを選ぶ
  3. 積立設定する

オンライン証券で口座を開設するのと同時に、つみたてNISA口座も開設します。つぎに、値上がりが期待できてコストの低いインデックスファンド(指数連動型の投資信託)を選びましょう。積立設定で、毎月など同じ期間ごとに定額を購入するように設定すれば、あとは自動で積立がスタートします。

ドルコスト平均法の5つのメリット

ドルコスト平均法は投資の知識が少なくても始められるなど、5つのメリットがあります。

1. 初心者でも気軽に始められる

ドルコスト平均法は、くわしい知識を必要とせずにできる投資法です。

投資の期間を決め、銘柄と月々の積立額を設定すれば、あとは自動で積み上がります。株式などと違い、相場の変動を気にすることなく、いつからでも始められます。手持ちの資金が少なくても、少額から積み立てられることも魅力です。

2. 高値つかみを回避して平均に近づける

ドルコスト平均法は、最悪の状況を回避した買い方ができます。

相場を読むことは基本的に不可能です。安いときに買いたくても、後からしか結果は分かりません。
投資における最悪の状況とは、貯金を全額一括で投資した直後に大暴落に巻き込まれてしまうことです。

一方、ドルコスト平均法は高値つかみを回避して平準化する方法です。時期を分散させることで、高いところや安いところなど、いろいろな値段で買い続けます。すると、時間が経つほど安くもなく、高くもないところで買えたという平均値的な状況になります。

暴落時は安く大量に買えるセール期、値上がりしているときは少なく買う時期ととらえると、冷静に積立てられるでしょう。

3. 複利効果で資産が増える

ドルコスト平均法で複利効果を得る方法があります。それは分配金のないインデックスファンドを選んで、再投資することです。

分配金ありのインデックスファンドは定期的に分配金が受けられますが、利益が再投資されません。複利効果は得られないので、要注意です。

また、投資期間が長いほど複利の効果は効くことから、できるだけ早いうちから投資信託を始めることを推奨します。

4. インフレ対策になる

物の値段が上がるインフレ時には現金・預金の価値は下がります。一方、ドルコスト平均法で長期投資した場合、物価上昇率より高い利回りになる可能性があるため、インフレ対策になると考えられます。

たとえば、利回り3%の運用益が見込めたら、インフレ上昇率が2%でも差し引き1%の収益です。反面、現金や預金は物価上昇時には価値が下がり、預金は超低金利のため利息がつきにくい状態なので、実質的にマイナスになります。

投資信託は元本保証がないため、リスクがあります。とはいえ、インフレ時においては現金や預金は、眠らせているだけで価値が目減りすることを考慮しましょう。

5. 天引き効果で強制的に先取り貯蓄できる

給料口座から天引きする設定にすれば、先取り貯蓄ができます。証券口座にいったん入金すれば、払い出しに手間と時間がかかるので、現金化しにくくなるでしょう。銀行ATMなどと比べて気軽に引き出せないため、強制的に先取り貯蓄がしやすくなります。

ドルコスト平均法のデメリット

ドルコスト平均法は長期投資を前提としているため、短時間で大きなリターンを得たい場合には向いていません。

時間がかかる

ドルコスト平均法は、複利効果と時間を味方にして資産を増やしていきます。そのため、ドルコスト平均法で資産の増加を実感できるのは、投資を始めてから10年くらい経った頃からといわれています。

短期の売買に適した投資手法ではありません。

大きなリターンは得られにくい

ドルコスト平均法はローリスクな反面、ローリターンな投資手法です。

FX取引や株式と違い、大きなリターンは狙えません。ドルコスト平均法は長期投資において、複利効果で雪だるま式に資産を増やしていく投資法です。

なお、売却するタイミングによっては暴落時などで利益を得られないケースも考えられます。そのため、ポートフォリオには預金の比重を増やす、などといった出口戦略を立てておく必要があります。

ドルコスト平均法の積立投資が向いている人

ドルコスト平均法は失敗しにくいため、投資が初めての人におすすめの投資法ですが、とくに向いている人もいます。

ドルコスト平均法は、複利効果を期待する長期投資です。そのため、時間に余裕のある現役世代が取り組みやすいでしょう。20年30年と時間が経つほどに、資産は雪だるま式に増えていく可能性が高まるからです。

ドルコスト平均法で失敗しない3つのコツ

「最強の投資法」ともいわれるドルコスト平均法ですが、失敗しないためには入念な準備が必要です。
ここでは、ドルコスト平均法を始める際と、暴落時の対応について3つ解説します。

1. 運用コストを抑えた証券会社・インデックスファンドを選ぶ

まずは、オンライン型の証券会社を選びましょう。オンラインの証券会社は人件費がかからないため、銀行や店舗型の証券会社と比べて投資商品のコスト(購入時手数料や信託報酬など)が抑えられています。

つぎに、ノーロード(購入時手数料が無料)で信託報酬が安く、再分配なし、かつ将来的に成長が見込めるインデックスファンドを探します。

初心者におすすめなのは、年利3%ほどで手堅く増やせる見込みの高い全世界株式インデックスファンドです。

なお、つみたてNISAを活用すれば、金融庁が厳選した金融商品を非課税で運用できます。

2. 投信積立を設定する

投資信託を積立てるには便利な投信積立を利用しましょう。期間と金額を決めて口座に入金しておけば、あとは自動で積立てが始まります。

忙しい方でも、一度投信積立を設定しておけば、積み立て忘れを防げます。

3. 暴落時でも淡々と積み立てる

暴落時に狼狽売りをしないようにしましょう。

相場が荒れているときは気になってしまい、株価をチェックしがちになります。
「昨日より〇〇円も下がってる……どうしよう。売ったほうがいいかな……」と、暴落時に冷静さを失って売却しないためにも、普段から証券口座はできるだけ見ないようにしておくのが得策です。

ドルコスト平均法は暴落したときに、安く多く買うことができます。また、長い目で見れば株価は右肩上がりで上昇していくことを覚えておきましょう。

ドルコスト平均法におすすめの証券会社はSBI証券

ドルコスト平均法で投資を始める方に、おすすめの証券会社がSBI証券です。

購入時の手数料は無料で、信託報酬のコストも業界最安値水準です。最大手の証券会社であり、数多くの金融商品を取り扱っています。

ドルコスト平均法の長期投資にピッタリなのが、つみたてNISAです。SBI証券では、つみたてNISAの取り扱い数が185本と充実しています。

積立のペースは毎月・毎週・毎日ごとに設定でき、100円から積立できるので、無理なく自分のペースで続けられます。

ドルコスト平均法で投資信託を始めよう

ドルコスト平均法について、始め方や失敗しないコツなどを解説しました。

投資が初めての方でも、大きく失敗することが少ないドルコスト平均法は、長期投資の心強い味方です。不安になりがちな暴落時も「安く買える」お得なセール期間ととらえ、淡々と買い続けていきましょう

SBI証券は100円から積み立てができ、運用コストも安く、つみたてNISAなどの投資が初めての方でも安心して運用できます。積立投資のスタートは1日でも早いほうがよいので、ぜひこの機会にSBI証券にお申し込みください。

参考文献:朝日新聞出版「本当の自由を手に入れる お金の大学」両@学長

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