かずいさんからのリクエスト
今回は、かずいさんからのリクエストに答える記事になります。
かずいさんとは、車が大好きで、車専門のブログを書いている、いつもご機嫌な仲間です。
過去一番美味しかったキャンプ飯って?
いうリクエストを頂きました。
一番美味しかったキャンプ飯
結論
キャンプ歴5年の私が選ぶ№1キャンプ飯は、
少年の心を持つおいちゃん達が、手間暇かけて、ダッチオーブンで作ったローストチキン!!です。
秘密基地に集う
風が心地よい、5月初旬。
太平洋側の山の天辺が、おいちゃん達のキャンプ場だ。
針葉樹林や落葉樹に囲まれた、山の中。
今は若い芽も出尽くして、緑色が山中モコモコしている季節。
キャンプ場、といってもここは、おいちゃん仲間の私有地。
昔は畑だった所を、野営地として使っている。
仲間内だけのキャンプ場=秘密基地だ。
キャンプの間、基本、おいちゃん達は自由だ。
好きな時に飲み、好きな時に食べ、好きな時に寝て、好きな時に起きる。
少年の心を持つおいちゃん達は、
自分達の秘密基地を改造・改良する為に、ショベルカーを使い、土を掘り、
配管を通し、インフラを整備する。
工具を使って、古い資材を再利用し、便利な空間に作り替えるのは、お手の物。
煤けた笑顔に、汗が流れる。
今日も、メイン空間の壁を拡張、補強した。
おいちゃん達のレシピ
確か、13時をかなり回った頃だと思う。
午前の作業が終わり、昼食も済み、まったりしてきた頃。
おいちゃんAが言った。
「チキンを仕込もうか」
前の日から解凍していた、まるごとチキン2羽を水で洗う。
丁寧に洗う。
おいちゃんの手料理は、仕事が細かい。
手伝いたがる2歳児を構いながら、おいちゃんAはチキンを洗う。
その後、チキンをフォークで刺し、塩、コショウ、酒が中まで染み渡るようにする。
おいちゃんB(旦那)は野菜を切る。
じゃがいも、人参、セロリ、玉ねぎなど、大きめに切っていく。
ダッチオーブンでじっくり焼き上げるから、大きめの方が、丁度よく火が通る。
チキンに下味を付けている間、火をおこし始める。
焚火台に、小枝、小さな廃材、薪の順で乗せ、
おいちゃんAが自作した全長70㎝のブロワー(風を出す道具、火起こし用)で、
おいちゃんCが、一気に火をおこす。
そして、炭を乗せる。
炭火もいい感じになった頃、ダッチオーブンの登場だ。
予熱の為に、
炭火を敷き詰めたオーブン台の上に乗せ、
その蓋の上にも炭火を乗せる。
ダッチオーブンの料理は、時間がかかる。
山肌は、影の部分が多くなり、
鳥が、巣に帰り始めた。
十分、暖まった所で、ダッチオーブンの中に食材を入れていく。
底は焦げつきやすいので、下敷きとして、野菜を詰める。
その上に、チキンを乗せる。
ローズマリーを添える。
オリーブオイルを垂らす。
再び蓋をして、オーブン台に乗せ、蓋の上にも炭火を乗せる。
じっくり焼き上げる。
何度か焼き加減を確認し、皮の焦げ目が付くように、蓋の上の炭火の量を増やす。
重い蓋を開けると、
チキンはこんがり焼き色が付き、肉や野菜、ハーブの香りが辺りを包み込む。
完成。
ダッチオーブンは重い。
おいちゃん二人がかりで、ダッチオーブンからチキンを取り出す。
さあ、切り分けて、
やっと、夕飯だ。
一口食べて、驚く。
………美味しすぎる。
例の使い古された、外はパリっ、中はしっとり、が、期待値を大きく振り切っている。
塩加減も絶妙。
チキンが焦げないように、下敷きとして詰め込まれた、野菜達。
これもまた美味しい。
チキンの緩衝材として、使われていたはずの野菜。
その野菜が、チキンの旨味を吸収し、己の旨味を最大限に引き出している。
私が感激しながら食べている横で、
おいちゃん達は、こんなの当たり前だよ、という風に、酒を飲む。
山の夜は長い。
おいちゃん達は、ランタンに火をつけ始めた。
おいちゃん達の時間は、これからだ。
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